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ヘンケルス(Henckels)とツヴィリング(Zwilling)の違い。目隠しをしても分かる「切れ味の質」とは?

この記事は、累計20,000本以上の研ぎ直し実績を持つ「研ぎ小屋キレット 東京・西荻窪店」の店主が、現場でのリアルな経験をもとに解説しています。

ツヴィリング
→ ドイツ本家ブランド。品質重視

ヘンケルス
→ 同グループの普及ブランド。コスパ良い

どちらも良い包丁ですが
価格帯と仕上げに違いがあります。


「双子のツヴィリング」と「一人のヘンケルス」。 一見、同じマークのように見えますし、どちらもドイツの名門ブランドですが、実はその中身には明確な「格」と「設計思想」の差があります。

 

西荻窪の「研ぎ小屋キレット東京・西荻窪店」を構えてから今日まで、私は累計20,000本を超える包丁をお任せいただき、向き合ってきました。

日々、地域のお客様からお預かりする包丁は、圧倒的に日本のメーカーのものが多いのですが、海外ブランドに目を向けると、このZWILLING(ツヴィリング)HENCKELS(ヘンケルス)の2ブランドが大部分を占めています。

 

それだけ多くの方に愛されているブランドだからこそ、研ぎ師として伝えたい「本当の違い」があります。

今回は、2万本の経験を通じて指先が覚えてきた、両者のポテンシャルの差を解説します。


1. 世界三大刃物産地「3S」の繋がり

 

包丁の歴史を語る上で欠かせないのが、頭文字に「S」を持つ世界三大刃物産地、通称「3S」です。

  • Solingen(ゾーリンゲン / ドイツ)

  • Sheffield(シェフィールド / イギリス)

  • Seki(関 / 日本)

ツヴィリングとヘンケルスの故郷は、この3Sの一つであるドイツのゾーリンゲン。そして面白いことに、ツヴィリングの上位モデルの多くは、同じ3Sの一角である日本の「関(Seki)」で作られています。

ドイツの強固な設計思想と、日本の繊細な職人技が三大産地という枠組みを超えて融合しているからこそ、海外ブランドの中でも群を抜いた品質を誇っているのです。 


 

2. 試し切りで伝わる「鋼材の密度の差」

 

仕上げの研ぎを終え、いざ試し切りをする瞬間。キレットでは新聞紙1枚を使って切れ味を確認しますが、ここで両者の「格」の違いがはっきりと現れます。

 

  • ZWILLING(ツヴィリング)の感触: 新聞紙に刃を乗せた瞬間、「音もなく刃が落ちていく」ような感覚があります。鋼材自体のきめが細かいため、研ぎ上げた刃先が非常に鋭利かつ均一に揃います。抵抗を感じさせない、絹糸を割くような快感は、質の高い鋼材を使っているツヴィリングならではのものです。

 

  • HENCKELS(ヘンケルス)の感触: もちろん十分に切れるようになりますが、ツヴィリングと比較すると、わずかに「柔らかさ」を感じます。初心者にも研ぎやすいというメリットの反面、ツヴィリングのような「極限まで緻密で、静謐な切れ味」とは、やはり一線を画します。

もし目隠しをして試し切りをしたとしても、この「新聞紙を通る際のわずかな抵抗の差」だけで、どちらのブランドか言い当てる自信があります。それほどまでに、素材そのもののポテンシャルが違うのです。 研ぎ直しのご依頼


3. 研ぎ師が「これはいい!」と感じたモデル

 

包丁は一度買えば何年も連れ添うものです。一度に何本も買う人は少ないからこそ、最初の一本選びで失敗してほしくありません。

西荻窪の「研ぎ小屋キレット東京西荻窪店」では、私が納得した燕三条の逸品やオリジナル包丁を厳選して店頭販売していますが、

あいにく今回ご紹介するブランドの取り扱いはございません。

 

しかし、1日10本ほど、一本一本の包丁とじっくり向き合い、これまで20,000本以上を研ぎ直してきた中で

「持ち込みが多く、なおかつ私自身が研いでいて『これは本当に質が良いな』と感じるモデル」が明確に存在します。

 

そんな研ぎ師の私が、自信を持って基準に推せる2本をご紹介します。

 


ZWILLING:ツインフィン 2  マルチパーパスナイフ 180㎜

当店でも圧倒的に持ち込み数が多いのが、この「ツインフィン 2」です。 フルステンレスで衛生的なのはもちろん、先述した「関市」で製造される高度な鋼材が使われています。我々研ぎ師から見ても「非常に素直で良い刃が付く」名作です。

家庭用としてバランスが良いのは
このモデルです。

 


HENCKELS:ロストフライ 三徳包丁180㎜

 

「まずは手頃な価格で、しっかりしたものを」という方に選ばれているのが、このシンプルなステンレス三徳包丁です。

 

ヘンケルスで最も売れているロングセラー商品でもあります。

 

非常に軽量で扱いやすく、毎日気兼ねなく使えるのが最大の魅力。鋼材が比較的柔らかめなので、ご自身で簡易シャープナーなどを使ってメンテナンスされる方にも向いています。

 

 


4. 結局、どっちが良い包丁なのか?

 

2万本以上を研がせていただいた私の答えは、「どちらも正解」です。

  • ツヴィリングは、プロの研ぎを入れることで真価を発揮し、何十年も寄り添ってくれる「相棒」になります。

  • ヘンケルスは、日常の使い勝手を最優先し、コストを抑えながらも「包丁としての基本」をしっかり押さえた「優秀な道具」です。


大切なのは、手に入れた後の「付き合い方」

 これらの包丁は素晴らしいポテンシャルを持っていますが、どんな包丁も使えば必ず刃が丸くなります。

もし『最近切れ味が落ちてきたな』と感じたら、

メーカー不問で郵送・持ち込み対応可能な研ぎ小屋キレットの包丁研ぎサービスにお任せください。

新品以上の切れ味でお返しします。

 

【東京・西荻窪店 伊勢】

研ぎ小屋 キレット

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